医院リニューアルにあわせて診察券も刷新するメリットとポイント
- お役立ち情報
- 2025.09.4
医院をリニューアルするとなると、外観の改装や内装デザインの一新、医療機器の入れ替え、さらにはホームページのリニューアルといった大掛かりな部分のテコ入れを行うかと思います。
しかし、実際に患者さんの手元に残る「診察券」については、刷新せずにそのままという医院様も多いのではないでしょうか。
診察券は通院のたびに患者さんが目にするだけでなく、財布やカードケースに入れて日常的に持ち歩くものです。そのため、医院リニューアルに合わせて診察券を刷新することには、多くのメリットがあります。
今回は診察券の刷新メリットと制作のポイント、さらに注意しておきたいデメリットについてご紹介いたします。
診察券を刷新するメリット
1. リニューアルの「新しさ」を伝えられる
医院の内装や外装がきれいになっても、診察券が昔のままだと新しさが十分に伝わりません。
新しいロゴやテーマカラーを取り入れた診察券にすれば、リニューアルしたことが患者さんに一目で伝わり、医院のブランディングがより効果的になります。
2. 患者さんの信頼感・愛着を高める
診察券は手に取ったときの印象が大切です。
読みやすく整ったデザインややさしい色合いに刷新することで、患者さんに安心感や親しみやすさを感じてもらえます。ちょっとしたことですが、患者さんの医院に対する「信頼感」や「愛着」を高めるきっかけになります。
3. 実用性・利便性の向上
従来の紙診察券から、耐久性のあるプラスチックカードに切り替えると、長持ちして紛失や破損が減ります。
さらにQRコードを追加すれば、予約サイトへの誘導を行うことができたり、臨時休診日の確認が用意となりますので、受付業務の簡略化にもつながります。
4. 他院との差別化につながる
近隣に競合が多い地域では、診察券のデザインや機能性が「他院との差」を生みます。
洗練された診察券は「しっかりしている医院」という印象を与え、患者さんの記憶に残りやすくなります。
5. 長期的なコスト削減の可能性
紙診察券は安価ですが破損や紛失による再発行が多くなりがちです。
丈夫なプラスチックカードに変えると初期費用は上がりますが、再発行回数が減ることで長期的にはコスト削減につながるケースもあります。
診察券刷新のポイント
1. デザインは「見やすさ」と「医院らしさ」を両立
診察券は広告物ではなく、実用性の高いツールです。
医院名・電話番号・診療時間といった基本情報は読みやすいフォントで配置しつつ、医院のロゴやカラーを組み込んで「らしさ」を出しましょう。
2. 素材の選択は患者層に合わせる
高齢の患者さんが多い医院では「薄くて軽い紙タイプ」の方が財布に入れやすいという声もあります。
逆に若年層が多いクリニックなら「耐久性の高いプラスチックタイプ」の方が好まれます。
患者層を意識した素材選びがポイントです。
3. 載せる情報はシンプルに
あれもこれもと情報を詰め込むと、かえって見づらくなってしまいます。
最低限の情報(医院名、電話番号、住所、診療時間、休診日)に絞り、詳細はQRコードから公式サイトへ誘導するとスマートです。
4. 患者さんが使いやすい工夫を
裏面に次回予約日を書き込めるスペースを設けたり、予約サイトへ誘導するQRコードを儲けることで、実際の運用が便利になります。
患者さんの通院導線をイメージして工夫を盛り込みましょう。
5. スタッフの意見を反映する
診察券を患者様へ手渡すスタッフの声は非常に参考になります。
日々の対応の中で「こういうデザインなら説明しやすい」「ここに空白があると助かる」といったリアルな意見を取り入れることで、より実用的な診察券に仕上がります。
診察券刷新のデメリットと注意点
メリットが多い一方で、診察券を刷新するには以下のようなデメリットや課題もあります。
1.制作コストがかかる
特にカードタイプやフルカラー印刷は初期費用が高めです。
大量発注すれば単価は下がりますが、導入予算を確保しておく必要があります。
2.患者さんの混乱を招く可能性
デザインや仕様を大きく変えると「前の診察券でも使えるの?」「新しいのに交換しないといけないの?」といった疑問が生じやすいです。
移行期間中はスタッフによる説明や案内を丁寧に行いましょう。
3.在庫ロスが出ることもある
旧診察券が大量に残っているタイミングで切り替えると、使いきれずに廃棄することになりコストが無駄になりかねません。
リニューアルに合わせて計画的に発注・使用調整をすることが大切です。
4.制作期間が必要
デザイン決定から印刷・納品まで、通常は数週間程度かかります。
リニューアルオープン日までに間に合うよう、余裕を持って準備を進めましょう。
医院種別ごとのおすすめ診察券素材
診察券は「紙タイプ」と「プラスチックタイプ」の大きく2種類の素材があります。
それぞれにメリットがあり、医院の特性や患者層に応じて選ぶと効果的です。
内科・小児科など「かかりつけ型」の医院
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おすすめ:プラスチックタイプ
通院頻度が高く、診察券を長期的に使う患者さんが多いため、耐久性の高いプラスチックタイプが適しています。小児科ではお子さんが持ち歩くことも多いので、丈夫で曲がりにくいカードは安心です。
歯科医院
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おすすめ:プラスチックタイプ
歯科は定期的に長く通う患者さんが多く、予約管理との連携もしやすいため、プラスチックカードにバーコードやQRコードを付けて運用するケースが増えています。高級感のあるデザインにすると医院のイメージアップにもつながります。
眼科・耳鼻科など「比較的短期で通うケースが多い医院」
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おすすめ:紙タイプ
必要な期間だけ利用されることが多いため、低コストで大量に発行できる紙タイプが便利です。財布に入れてもかさばらず、高齢者にも扱いやすいメリットがあります。
皮膚科・整形外科など「患者層が幅広い医院」
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おすすめ:両タイプを検討
幅広い年齢層が利用するため、コストを抑えるなら紙タイプ、再発行を減らしたいならプラスチックタイプと、医院の方針によって選択が分かれます。混雑対策で受付効率化を重視するなら、QRコード付きのプラスチックカードがおすすめです。
美容皮膚科・美容外科など「自由診療が中心の医院」
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おすすめ:プラスチックタイプ
自由診療の場合、医院のイメージやブランディングが非常に重要です。高級感のあるプラスチックカードにすると「特別感」を演出でき、患者さんの満足度やリピート率アップにつながります。
まとめ
医院リニューアルに合わせて診察券を見直すことで、患者さんに新しい医院の印象を伝えることができます。特に医院種別ごとに最適な診察券タイプを選ぶと、コスト面・利便性・ブランディング効果のすべてで高い効果が期待できます。
紙タイプは「コストを抑えたい」「短期間の通院が多い」医院に、プラスチックタイプは「長期的な通院」「医院のブランド強化」を目指す医院におすすめです。
リニューアルは「医院の未来」を示す大切なタイミング。診察券もその一部として刷新することで、患者さんにより安心感と信頼感を与えることができます。