診察券制作で気にしておきたいポイントと流れ
- お役立ち情報
- 2025.06.26
診察券は財布に収まる小さなカード一枚に、医院の印象やブランディング、さらには患者さんの利便性が詰まっています。
最近では紙製だけでなくプラスチック製の耐久性のあるタイプ、医院の機械で次の予約時間の印字ができるリライトカード、さらにはスマートフォンのアプリも登場し、選択肢は多様化しています。
商品が多様化しているからこそ、「結局、うちの医院にはどれが合うの?」という疑問を持つ方も多いはず。
この記事では、診察券制作で気にしておきたいポイントと流れをご紹介します。
1. 診察券は病院の小さな名刺
診察券は、患者さんが医院と接する最初のアイテム。
デザインの印象がいいと患者様が財布の中に入れているのも抵抗がなく、また知人が同症状で困っているときにも紹介しやすくなります。
また、患者さんは無意識に診察券の質やデザインから医院の信頼性や清潔感を感じ取っています。これは特に初診の際に大きく作用し、「この病院なら安心できそう」といった印象につながるのです。
反対に、デザインが古い診察券や、情報がごちゃごちゃして読みにくい診察券では、「また行こう」という気持ちが減ってしまう可能性も...。
「昔からのデザインだから変えたくない」と思う医院様も多いかと思いますが、思い切ってデザイン変えをしてみると再来院の患者様や紹介の患者様が増えるかもしれません!
2. 診察券の種類と特徴を知ろう
診察券の主な種類は以下のとおりです。
種類 | 特徴 | 費用の目安 | 向いている医院 |
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紙製カード | 最も安価、短納期 | 約2〜5円/枚 | 頻繁に診察券を再発行する医院 |
プラスチックカード(PET) | 丈夫、高級感あり | 約20〜40円/枚 | 再発行がほぼない医院 |
リライトカード | 次回予約の連携可能 | 約100円〜/枚 | 予約時間をシステムで管理している医院 |
スマホアプリ | 紛失しにくく便利 | 月額サービス型 | 若年層の来院が多い医院 |
診察券の選び方は、診察券の用途(予約表の有無)、患者層、導入予算によって大きく異なります。たとえば小児科では耐久性の高いプラスチックカード、若年層の来院が多い予約制の美容系クリニックではアプリ型が人気です。
それぞれのメリット・デメリットを比較したうえで、患者さんの使いやすさを第一に考えて選ぶことがポイントです。
3. 診察券制作にかかる費用とは?
診察券制作の費用は、材質・印刷方法・加工内容・発注枚数によって大きく異なります。
● 費用の目安(1000枚発注時)
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紙製診察券:2,000〜5,000円程度
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プラスチックカード(PET):30,000〜70,000円程度
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リライトカード:100,000〜200,000円程度
その他、デザイン費やその他オプション、送料など、依頼する会社によってかかる費用が変わりますので、診察券制作を考え始めたら、早めに資料請求を行ってみましょう。
また、診察券は来院があり在庫がなくなるごとに再発注が必要になります。
制作会社によって再発注時の割引有無・割引率も異なりますので、トータルでコスパを見積もることが重要です!
4. 診察券制作を業者へ依頼するときの流れ
診察券制作を考えたときには、開業・リニューアルの日程から逆算して、下記のようなスケジュールで進むのがおすすめです。
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掲載情報整理(3ヶ月前)
診療時間・住所・連絡先・ロゴ等、必要な情報の準備を始めましょう。
ロゴの作り替えが必要な時は、並行してロゴをデザインする会社を検討しておきましょう。 -
業者検討(3ヶ月前)
作りたい診察券タイプを取り扱っている会社に資料請求を開始します。
どのタイプか悩んでいる時は、一通り目につく業者へ依頼をしてみるのがおすすめです。
費用だけではなく、修正回数の制限や納品までの日数もしっかりと確認しておきましょう。 -
業者決定・作成(2ヶ月前)
資料請求業者が決定したら、早速発注しましょう。
必要な情報、データは依頼までにしっかり整理してすぐ送れるようにしておきましょう。 -
校正チェック・印刷開始(3〜4週間前)
必要な情報が入っているか、QRコードを入れている時は自分のスマートフォンで読みこめるかチェックをしましょう。 -
納品(1週間前)
注意点:
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校正チェックは複数人で行いましょう
依頼した本人だと気づかない違和感も、第三者が見ると気付ける場合があります! -
内容変更の可能性がある場合は、印刷枚数を抑えてみましょう
診療時間が変わったときにそのまま配布ができないため、シールを貼る必要がでてしまいます!
5. デザインで差がつく診察券の印象
デザインは、患者さんの記憶に残るかどうかを大きく左右します。
会社に依頼する場合はデザインテンプレートの用意がある会社もありますが、自分で一から考える場合は下記のような内容に気をつけながら構成を考えると良いでしょう。
● デザインの基本要素
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フォント選び:フォントによって診察券の雰囲気が変わります
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色使い:医院のイメージカラーを基調に統一感を
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情報設計:文字の優先順位を明確に
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追加情報の:地図、QRコード、注意事項など
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余白の取り方:詰め込みすぎず、スッキリ見せる
一例として、小児科ならカラフルで親しみやすい配色、高齢者が多い医院ならシンプルで視認性の高い構成にすると良いでしょう。
6. まとめ
診察券は単なるカードではなく、「患者さんと医院をつなぐ接点」になるツールです。
自院に合った診察券を選び、患者さんにとって“使いやすく、覚えてもらえる”診察券づくりを実現しましょう!